最初のホームページに何ページ要るかは、会社の人数より、事業の規模と、開業したばかりかどうかで変わります。
たとえば、オープンしたばかりの飲食店で席数が10席未満、美容院でセット面が2つ、整体院でベッドが1台、という規模なら、10ページもあるサイトは要りません。1〜5ページ相当の最低限の構成で費用を抑え、そのぶんのお金をほかの集客に回したほうがいいと考えています。逆に、初めてのホームページでも、事業を10年以上続けてきた会社なら話は変わります。載せられる実績や情報が多いからです。Basiy は代表の私1人の会社ですが、事業の内容を伝え、競合に勝ち、検索や AI に選んでもらうには情報の量が要るので、ページ数が多くなっています。もちろん、最初からページを増やして情報を載せたいというご希望なら、それに合わせて作ります。
どちらの場合も、最初に考えるのはページの数より、載せる情報の種類です。会社が何者で、何をしていて、どうすれば連絡できるのか。この3つがそろっていれば、ページが少なくても役目は果たせます。逆に、ページ数が多くても、この3つのどれかが抜けていると、見に来た人は次に何をすればいいか分かりません。
この記事では、最初に要るページの種類と、後から足すときの順番、相談のときに最初に決めることを書きます。ページの数え方や費用の差は、ホームページ制作の費用は何で変わる?ページ数のほかに差が出るところに書いたので、ここでは触れません。2026年11月時点の内容です。
最初に要るページの種類は?
ページが少ないサイトでも、外さないでほしいのは次の4つです。
- 会社概要: 会社名、代表者名、所在地、電話番号など、運営している会社の情報
- アクセス: 店舗や事務所の場所と行き方。来てもらう商売なら必須です
- サービスや事例: 何を、どんな人に、どう提供しているか。施工事例や事例紹介もここに入ります
- お問い合わせ: 電話番号やメールフォーム、LINE など、連絡の窓口
これに、各ページへ案内する入口としてトップページがつきます。
会社概要を外さないのは、信頼してもらうためです。サイトを見て、代表者の名前や電話番号、住所が見当たらないと、「載せられない事情があるのか」と余計なことを考えさせてしまいます。
Google が検索セントラルで公開している「役に立つ、信頼できる、ユーザー第一のコンテンツ」でも、経験・専門性・権威性・信頼性のうち、信頼性がもっとも重要だと書かれています。また、コンテンツを「誰が、どのように、なぜ」作ったのかという観点で見直すことを勧めています。信頼できる書き方の例として挙がっているのが、著者や運営しているサイトの背景を、著者のページやサイトの紹介ページ(About ページ)へのリンクで示すことです。小さな会社のサイトでは、会社概要のページがこれに近い役割を持ちます。
店舗や事務所がある会社は、何を載せておけばいい?
地域のお客さまが相手の会社は、Google マップ(Google ビジネス プロフィール)と、ホームページの両方から見られます。Google ビジネス プロフィール ヘルプの「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」によると、Google のローカル検索結果は、主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます。関連性は、検索された言葉とビジネス プロフィールの合致の度合いで、ビジネスの情報が正確でないと、関連する言葉で検索されても表示されないことがあると書かれています。
これはビジネス プロフィール側の説明です。そのうえで私は、ホームページ側にも同じ所在地、営業時間、連絡先を載せておくのがいいと考えています。見た人が、どちらの情報が正しいのか迷わずに済むからです。
インターネットで販売する場合は、もう一つ決まりがあります。消費者庁の特定商取引法のページによると、インターネット通販は通信販売に含まれ、広告には販売業者の氏名・名称、住所、電話番号などを表示する必要があります。
Google は、ページの数をどう見ている?
先に挙げた「役に立つ、信頼できる、ユーザー第一のコンテンツ」では、コンテンツを作る理由が「検索から人を集めるため」ではなく「訪問者の役に立つため」であることが、正当な理由として書かれています。
SEO スターター ガイドには、小さなサイトでは、完全な作り直しよりも、わかりやすいコンテンツと適切なリンクの構造に力を入れるほうが現実的だという趣旨の説明があります。リンクのガイドでは、リンクの文字は「ここをクリック」のような曖昧な言葉ではなく、リンク先が分かる言葉にすること、関連するページ同士を内部リンクでつなぐことが挙げられています。リンクの数については、決まった最適値は無いとも書かれています。
ページを増やすこと自体を目的にせず、載せるべき内容があって、それぞれのページが迷わずつながっていることを優先します。
Basiy の最小のプランは、何をページに数えている?
例として、Basiy のライトプランを挙げます。5ページ相当で、ブログとお問い合わせが含まれます。ブログは一覧と記事のページを合わせて1ページ、お問い合わせは入力するページと送信後のページを合わせて1ページと数えます。ページの数え方は、1本目の記事に書いています。
最初から大きく作ると、何が起きる?
以前、オープンして1年ほどの飲食店で、ホームページの制作費を毎月2〜3万円ずつ7年間、総額にすると170万〜250万円ほどを払い続ける契約をされている方を見たことがあります。契約のときには、「当日契約なら20万円値下げします」と言われたそうです。しかも、オーナーさんが自由に直せる作りだったため、手を入れているうちにページの見た目や並びが崩れ、払っている金額に見合うサイトではなくなっていました。開業したばかりの時期に、ホームページにそこまでのお金と期間をかける必要はなかったはずで、見ていて悔しく思いました。
この経験もあって、私は、お客さまが更新するのは記事だけにして、会社概要やサービスのような固定のページは増やさず、お客さまの側では触れない作りがいいと考えています。
ページを作りすぎるのは、どんなとき?
営業で経営者の方と話していて、「ページを作りすぎた」という話は聞いたことがありません。多いのは、作ったあと放置されていることです。私が営業のときに「このページに書かれている〇〇ですが」と話すと、「こういうページあったんだ」と言われることがよくあります。ホームページに関心を持っていない経営者の方は多い、というのが私の見方です。
ページが足りないのは、どんなとき?
テレアポで電話をかける前に相手のサイトを確認すると、情報が少なすぎたり、会社の情報が載っていなかったりすることがよくあります。ほかにも、建築系の会社で施工事例を更新できず、ずっと同じ事例しか載っていないサイトや、サービスのページはあるのに紹介が100文字ほどで終わっているサイトも残念です。
足りないかどうかを自分で確かめる方法もあります。最初に挙げた3つ、つまり、誰がやっている会社か、何をしてくれるのか、どうやって頼めるのかを、ホームページだけを見て説明できるか、です。ほかの人に見てもらい、答えられなければ、どこかが足りません。
後から足すなら、何から足す?
最初のページができたあとで足すなら、私は次のものを勧めます。
- お知らせと施工事例(事例紹介): どちらも記事として更新するものですが、更新の場所は分けておいたほうがいいです
- 採用ページ
- サービスの詳細ページ: サービスごとにページを独立させます
Basiy では、ブログはライトプランから、施工事例やメニューなどの専用の投稿機能はスタンダードプランから用意しています。
ページ構成を相談するとき、何から決めればいい?
私がホームページの相談を受けたとき、最初に聞くのは「何のためにホームページを作るか」です。たとえば、お問い合わせを増やしたいのなら、そもそもホームページに人が来ているのかを確かめます。そのうえで Google ビジネス プロフィールの状況を見て、必要ならMEO対策(Google マップの運用)を提案します。ビジネス プロフィールのインサイトを見ると、実際にどんな言葉で探されているか、競合とどこに差があるかが分かります。そこからホームページを作り直すので、MEO対策と連動したサイトにできます。
ほかに、用意しておくと話が早いのは次のものです。
- 何をしている会社か、1文で言えるか
- 来てほしいお客さまは、どんな人か
- 見に来た人に、最終的に何をしてほしいか(電話、フォーム、LINE、来店など)
- 載せられる写真や、実績・お客さまの声はあるか
まとめ
- 最初のページ数は、人数より、事業の規模と開業したばかりかどうかで決まる。開業したばかりの小さなお店なら1〜5ページ相当で足りる
- 外さないのは、会社概要、アクセス、サービスや事例、お問い合わせ
- インターネットで販売するなら、特定商取引法にもとづく事業者情報の表示が要る
- Google は、信頼性をもっとも重要とし、訪問者の役に立つためにコンテンツを作ることを勧めている。ページを増やすこと自体は目的にしない
- 足すなら、お知らせと事例を分けること、採用ページ、サービスの詳細ページ
- 相談で最初に決めるのは、何のためにホームページを作るか



