Googleマップで選ばれるお店とスルーされるお店、差は閲覧数ではありませんでした

差は閲覧数ではありませんでした — 閲覧数ほぼ横ばい・電話タップ2倍(Basiy MEOレポート)

差は「何回見られたか」ではありませんでした

Googleマップにお店を出している方から、いちばんよく聞かれるのは「どうすればもっと見てもらえますか」という質問です。ずっと同じ質問に答えてきて、先日、答えの根拠をきちんと数字で確かめたくなりました。

Basiyでは、静岡を中心とした支援先のGoogleビジネスプロフィール(Googleマップに出るお店の情報)の数字を、週ごとに記録し続けています。長いお店で3年半分。この蓄積をClaude Code(自社で使っているAI)に集計させて、「選ばれているお店」の数字がどこで動いているのかを調べました。数字はすべて2026年9月時点の実測です。

結論から書きます。伸びていたのは閲覧数ではなく、閲覧した人がそのあと動いた数でした。電話ボタンをタップする、お店までのルートを検索する、サイトを見る。この「行動の数」の方です。

その前に。閲覧数が一夜で50分の1になった話

実話をひとつ。静岡県東部の自動車整備工場は、3年半前から数字を記録しています。2023年10月、月間の閲覧数は4,321でした。翌11月、79。50分の1以下です。お店が何かを失敗したわけではありません。同じ動きが、当時記録していた支援先すべてで、同じ月に起きていました。

正体はGoogleの計測仕様の変更です。2023年10月から11月にかけて、ビジネスプロフィールの数字の集計方法が変わりました。現在の閲覧数について、Googleの公式ヘルプ(ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する)にはこう書かれています。「ユーザーは 1 日 1 回のみカウントされます。同じ日に複数回アクセスした場合でも、1 回としてカウントされます」。つまり今の閲覧数は「見た人の数」に近い数字で、以前は同じ人が何度見てもその都度数えられていました。数字の意味そのものが変わったわけです。

わざわざこの話から書くのは、閲覧数の急変を見て「マップ対策は失敗だった」と早合点してしまうケースが実際にあるからです。Googleの仕様変更はその後も続いています。2025年にはQ&A機能が廃止され、2026年にはGeminiアプリからプロフィールを管理できるようになりました。数字を見るときは、Googleの仕様の変化とお店の実力を分けて見る必要があります。私たちが週ごとの記録を手放さないのは、このためです。仕様が変わった月がどこかは、記録を並べれば一目でわかります。

閲覧数が横ばいのまま、電話が2倍になった歯医者

本題の実例です。静岡県西部の歯医者は、2024年12月に記録を始めて1年9ヶ月。先ほどの仕様変更より後なので、期間を通して同じ物差しで比べられます。運用3ヶ月目と直近3ヶ月の平均を並べます。

  • 閲覧数: 1,053 → 1,121(ほぼ横ばい)
  • 通話(電話ボタンのタップ数): 26 → 57
  • ルート検索(お店までの道順を調べた回数): 59 → 107
  • ウェブサイトへのアクセス: 107 → 137

閲覧数はほとんど動いていません。それでも電話ボタンのタップは2倍強、道順を調べた人は1.8倍になりました。歯医者さんの道順を調べる人は、ほぼ行く気の人です。「もっと見てもらう」ことに成功したのではなく、「見た人に選ばれる」ようになった、というのがこの数字の読み方です。

正直な留保もひとつ。すべての支援先でこうなるわけではありません。先ほどの整備工場は、仕様変更後の期間で見ると閲覧数もルート検索も1.5倍前後で並んで伸びていますし、行動の数字が落ち着いている時期のお店もあります。ただ「閲覧数だけが立派で行動が付いてこないお店」を選ばれているお店と呼べないことは、どの支援先の数字を見てもはっきりしています。

閲覧数はGoogleの都合でも変わる。行動の数字はお店の中身で変わる

支援先の数字を並べて見えてきたのは、2つの数字の性質の違いです。

  • 閲覧数は、検索の仕組み・競合の増減・季節、そして先ほどのような計測仕様の変更でも大きく動く。お店の側でコントロールしにくい
  • 通話のタップやルート検索は、プロフィールを見た人が「ここにしよう」と思えたかどうかで決まる。お店の側で変えられる

駅前の看板に例えると、通行人の数は店には増やせませんが、看板を見て入店する人の割合は店が変えられます。Googleマップで起きているのも同じことでした。

自分のお店で今日確かめられること

Googleビジネスプロフィールの管理画面で「パフォーマンス」を開くと、「通話」「ルート」「ウェブサイトのクリック」の数字が見られます。見ていただきたいのは閲覧数の増減より、この行動の数字が先月・去年と比べてどう動いているかです。ひとつ注意があって、「通話」は実際にかかってきた電話の数ではなく、電話ボタンがタップされた数です。

行動の数字が動いていないなら、閲覧数を増やす施策より先に、直すべきものがプロフィールの中にあります。やること自体は地味です。写真を揃える、営業時間やサービス内容の空欄を埋める、最新情報を投稿する、口コミに返事を書く。Basiyが各店でやってきたのも、この地味な整備の継続です。3年半分の数字のどこにも、派手な裏技はありませんでした。

閲覧数は追いかけない。行動される中身に直す。支援先の数字を集計してみて、私の結論はこれだけです。

こうした実測ベースの話は、BasiyのLINE公式アカウントでも月1〜2回配信しています。ご自身のお店の数字の見方に迷ったら、友だち追加のうえ気軽にご相談ください。

ウェブ集客、何から始めますか?

初回相談は無料です。まずは現状をお聞かせください。