MEO業者に頼む前に確かめたいのは、次の5つです。お店がオーナー権限を持ち続けるか、順位の約束をしていないか、契約書に内容と費用が書いてあるか、やったことが報告されるか、口コミやビジネス名でGoogleのルールに触れる提案をしないか、です。
なかでも私がいちばん伝えたいのは、順位の成果報酬で契約しないことです。理由は2つ目で書きます。
5つとも、Google が公式のヘルプで公開している、業者に管理を任せるときのルールと、事業者への注意がもとになっています。口コミについては、公開済みの記事で整理した消費者庁のステマ規制のQ&Aも引きます。最後に、Basiy の MEO 運用代行の内容と料金も載せます。2026年11月時点の内容です。
1. オーナー権限は、お店が持ち続けられる?
Google は、業者のような第三者に管理を任せるときも、お店が引き続きプロフィールのオーナーであるよう求めています。Google「Google ビジネス プロフィールを保護する」には、サードパーティを使ってプロフィールを管理している場合も、オーナーとして引き続きアクセス権を維持するように、とあります。
業者側にも決まりがあります。Google「ビジネス プロフィールのサードパーティ ポリシー」では、業者が管理を任される場合も、お店は常に自分のプロフィールのオーナーか共同オーナーでいなければならないとされています。契約が終わったとき、お店から通知を受けた日から7営業日以内に、業者は管理に使っていた自分の Google アカウントとの関連付けを解除し、お店が排他的に管理できる状態に戻す必要があります。
オーナーはプロフィールにアクセスできる人を決められます。Google「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」にも、アクセスできる人を管理し、権限をいつでも変更できるのはプロフィールのオーナーだけ、とあります。
オーナーと管理者の違いも押さえておきます。Google のヘルプでは、オーナーはユーザーの追加と削除、プロフィールの削除までできるのに対し、管理者にはその権限がありません。ポリシーも、業者を管理者に、お店をオーナーに設定する形を勧めています。既存のプロフィールを業者に任せる場合も、オーナーではなく管理者として招待してもらうよう、業者からお店に頼むことを勧めています。
契約の前には、次のことを聞いておくと確かです。
- お店のプロフィールの、オーナーは誰になるか
- 契約が終わったとき、業者のアカウントとの関連付けは、どう外すか
- パスワードを共有する必要はあるか(Google のポリシーは、クライアントとパスワードを共有しないよう求めています)
私がいちばん大事だと思うのは、メインのオーナーを業者に渡さないことです。オーナーは複数設定できますが、メインのオーナーは1人だけで、メインのオーナーは、ほかの人にその権限を譲るまで自分を外すことができません(Google「ビジネス プロフィールのオーナーと管理者を管理する」)。メインのオーナーを業者に握られると、ビジネスプロフィールそのものを人質に取られたようなものだと私は考えています。メインのオーナーがお店なら、業者のアカウントを外すこともできます。
その分、メインのオーナーは、プロフィールの削除までできる権限です。設定を触るときは、誤って削除の操作をしないよう気をつけてください。
Basiy では、メインのオーナーは社長や代表者の方のままにしています。
2. 「上位表示を保証します」と言われたら?
その場では契約しないでください。Google は、業者がプロフィールの順位を約束することを認めていません。
Google「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」には、Google 検索や Google マップでのビジネスの順位を、サードパーティが約束したり、特別な方法で操作したりすることはできない、とあります。ポリシーの禁止事項にも、Google サービスで上位に掲載されることを保証すること、プロフィールが検索やマップに必ず表示されると主張することが挙がっています。
Google の関係者を名乗る連絡にも、同じ注意があります。ヒントのページは、業者の担当者が Google の社員だと名乗ったら、名前を確かめ、「@google.com」のアカウントからメールを送ってもらうよう頼むように、としています。ポリシーは、「Google」「Google 認定」など、Google や関連会社であるかのように装うアカウント名を業者が使うことも禁止しています。
「契約しないとプロフィールが消える」という説明にも注意が必要です。ポリシーは、代理店契約を結ばなければプロフィールを失うことになる、という脅しや、プロフィールと引き換えに金銭を求めることを、禁止しています。
私がいちばん避けてほしいのは、順位の成果報酬の契約です。以前に聞いた業者は、検索する人が少ないキーワードで1位を取り、1位だった日数×1,500円を請求する仕組みでした。30日ずっと1位なら45,000円です。それだけ払っても、もともと検索する人が少ないキーワードなので、1位になってもプロフィールを見に来る人はほとんど期待できません。
順位は、業者が決められるものではありません。だから「何位になります」ではなく、「何をして、何を見て、どう改善するか」を聞いてください。Basiy のMEOのページでも、数字は季節やお店の事情でも動くので、すべてのお店で同じ結果になることをお約束するものではない、と書いています。
3. 契約書に、内容と費用が書いてある?
契約の前に、サービスと費用が明記された契約書の正式なコピーを受け取ってください。Google「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」に、そう書かれています。
費用については、ポリシーに決まりがあります。業者が管理に料金をとる場合、管理サービスが有料であることと、ビジネスプロフィール自体は追加料金のかからないツールであることを、お店に伝える必要があります。新しくお客さまになる事業者には、管理を始める前に書面で伝えることになっています。
契約書では、次のあたりを見ておきます。
- 初期費用と月額、それぞれに何が含まれるか
- 契約期間と、途中でやめるときの扱い
- 契約が終わったとき、プロフィールの管理を戻す手順(1つ目の確かめどころ)
4. やったことは、お店に見える形で報告される?
報告があるかどうかは、Google も見るように勧めているところです。
Google「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」には、月に1度はビジネスプロフィールの成果を確認し、業者に頼んでいる結果を評価するように、とあります。同じページの「透明性の欠如」の項目には、お店には、プロフィールを見たりクリックしたりした人の数など、プロフィールの成果を知る権利がある、とあります。
業者の側にも、お店に知らせる義務があります。ポリシーでは、プロフィールのすべての変更と編集を、お店に必ず知らせることになっています。同じポリシーに、お店の同意なしにプロフィールの機能の設定を変えたり無効にしたりすることの禁止もあります(「Google ビジネス プロフィールを保護する」にも同じ趣旨の記述があります)。口コミへの返信についても、お店の明示的な承認を得る必要があります。
契約の前に、次のことを聞いてみてください。
- 何を、どのくらいの頻度で報告してくれるか
- 報告の数字は、Googleビジネスプロフィールの管理画面の値か
- 口コミへの返信は、誰が内容を決めて、いつ確認できるか
中身も聞いておきたいところです。以前、Instagram の投稿を自動で Googleビジネスプロフィールに流すツールを入れていた業者がありました。投稿はされていても、Instagram で伸びる内容と Google で伸びる内容は違う、と私は考えています。仕組み(アルゴリズム)が違うからです。ハッシュタグが Google にとっては余計な文字として拾われ、評価が下がるおそれもあります。報告で投稿の件数を聞いたら、何を、どこから投稿しているかも聞いてみてください。
5. 口コミやビジネス名で、ルール違反を勧められない?
Google のルールに触れる提案は、契約の前に見分けておきたいところです。
ビジネス名はその一つです。Google「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」では、ビジネス名は、店舗やウェブサイトなどで一貫して使われている、実際の名称にすることになっています。キーワード、サービスや商品の情報、宣伝文句、所在地の情報、営業時間などは入れてはいけません。ガイドラインに反した場合、Google はビジネスプロフィールを停止することがある、とあります。「地域名と業種を名前に足せば順位が上がる」という提案を受けたら、このガイドラインを確かめてください。
口コミも同じです。Google「禁止または制限されているコンテンツ」は、次のことを販売者に禁止しています。
- クチコミの投稿や、否定的なクチコミの修正・削除と引き換えに、金銭・割引・無料の商品やサービスなどを渡すこと
- 肯定的なクチコミだけを選んで募ること
- 利益相反のあるクチコミ。雇用関係のほか、契約関係や顧問関係も含まれる
最後の「契約関係」の例には、お店と契約している業者も入ると読めます。業者がお店の口コミを書く、いわゆる口コミの代行は、この禁止に当たると読めます。Google が業者の代筆を名指ししているわけではないので、読み方としての話です。
ステマ規制も、口コミの頼み方に関わります。ステマ規制は、広告なのに広告と分からないようにする行為を禁止する景品表示法のルールで、対象はお店や会社の側です。お店が内容を決めた口コミは、お店の広告として扱われうる、というのが消費者庁のQ&Aの整理です。詳しくは口コミのお願いはステマになる?消費者庁のQ&AとGoogleのルールで確かめた頼み方に書いています。
契約の前に、口コミを増やす方法を聞いて、特典と引き換えにする、良い評価の人だけに頼む、業者が代わりに書く、という説明が出てきたら、立ち止まってください。
Basiy のMEO運用代行は、何をして、いくら?
Basiy のMEO運用代行は、初期費用180,000円、月額30,000円(いずれも税別)、ご契約期間は1年です。
初期費用には、ヒアリング(1時間ほど)、Googleビジネスプロフィールの整備、キーワードと掲載情報の見直し、口コミ用POPの作成が含まれます。月額では、最新情報の投稿代行(週2回)、口コミへの返信と写真の投稿代行、毎週の閲覧数・検索数の記録とレポートの共有、口コミを増やすための施策のご提案、月に1回ほどお伺いしての打ち合わせを行います。
数字は季節やお店の事情でも動くので、すべてのお店で同じ結果になることをお約束するものではありません。くわしくはMEO運用代行の料金にまとめています。
契約を1年にしているのは、3か月や半年では成果が出にくいと考えているからです。MEO は短い期間で知ってもらうための広告ではなく、お店の自社メディアを育てる運用なので、続けたからこその成果が出ると私は見ています。季節や繁忙期・閑散期もあるので、1年分のデータを持って、2年目もさらに改善していくのが MEO の運用だと考えています。
まとめ
- 業者に任せても、オーナー権限はお店が持ち続ける(メインのオーナーは業者に渡さない)。契約が終わったときに管理を戻す手順も聞いておく
- 順位の保証は、Google のルールで認められていない。順位の成果報酬は選ばず、「何をして、何を見て、どう改善するか」を聞く
- サービスと費用が明記された契約書の正式なコピーを、契約の前に受け取る
- 月に1度は成果の数字を確かめ、業者が行った変更の知らせが来ているかも見る
- ビジネス名へのキーワード追加と、口コミと引き換えの特典は、Google のルールで禁止されている。業者による口コミの代行も、利益相反の禁止に当たると読める



